福岡地方裁判所 昭和63年(わ)115号 判決
判決主文
被告人を懲役一年二月及び罰金二〇〇〇万円に処する。
右罰金を完納することができないときは、金一〇万円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。
この裁判の確定した日から三年間右懲役刑の執行を猶予する。
(適用した罰条)
所得税法二三八条一項、二項、刑法四五条前段、四七条本文、一〇条、四八条二項、一八条、二五条一項
(累犯の加重原因である前科)
なし
(罪となるべき事実の要旨)
被告人は、東京都渋谷区渋谷三丁目六番一九号所在の第一矢木ビル五階等において、東京視力回復センターの名称で視力回復指導業を営んでいたものであるが、自己の所得税を免れようと企て、売上の一部を除外する等の方法によりその所得を秘匿し、
第一 昭和五七年分の実際総所得金額が五、〇〇六万八、八九七円あったのにかかわらず、同五八年三月一四日、福岡県北九州市小倉北区萩崎町一番一〇号所轄小倉税務署において、同税務署長に対し、同五七年分の総所得金額が一、二八二万三、七二三円でこれに対する所得税額が二三六万二、六〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により、同年分の正規の所得税額二、二九四万六、八〇〇円と右申告税額との差額二、〇五八万四、二〇〇円を免れ、
第二 昭和五八年分の実際総所得金額が四、二五六万九、三七六円あったのにかかわらず、同五九年三月一五日、右小倉税務署において、同税務署長に対し、同五八年分の総所得金額が一、六〇一万九、八六七円でこれに対する所得税額が三七一万三、九〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により、同年分の正規の所得税額一、七九八万八、三〇〇円と右申告税額との差額一、四二七万四、四〇〇円を免れ、
第三 昭和五九年分の実際総所得金額が一億七九七万六、六五〇円あったのにかかわらず、同六〇年三月一五日、右小倉税務署において、同税務署長に対し、同五九年分の総所得金額が一、二四八万三、六八二円でこれに対する所得税額が二一一万九、九〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により、同年分の正規の所得税額六、〇八〇万七、四〇〇円と右申告税額との差額五、八六八万七、五〇〇円を免れ
たものである。
(裁判官 近江清勝)